過敏性腸症候群とは?
過敏性腸症候群(IBS:irritable bowel syndrome)とは、大腸・小腸に器質的な病変、つまり具体的な「疾患」がみられないのに、お腹を中心としたさまざまな症状が現れる「症候群」です。症状は、腹痛、腹部膨満感(ガスがたまってお腹が張る感じ)、便通異常(下痢・便秘)、嘔気などがその代表格ですが、ときには頭痛、めまいといった消化器系以外の症状が出てくる場合もあります。
症状の傾向はおおまかに分けて、腹部の痛みや張りを伴う便秘が特徴の「便秘型」、腹痛を伴う下痢が特徴の「下痢型」、そして便秘と下痢が交互に繰り返される「交替型」の3つがあり、症状が排便によって軽快されることがほとんどです。
IBSは、どうやって治すのですか?
IBSは症状が比較的長期にわたって続く病気です。しかし器質的な疾患でありませんので、まずは症状に大きく影響を与えているストレスを解決したり発散したりすることと食生活を含めた生活習慣の改善など、リラックスした毎日を送ることができるよう努めることが大切です。
とは言え、ストレスを解決するのは、現実問題として簡単なものではありません。
そこで、薬剤を用いて「消化器の症状を抑えたり、ストレスや不安をとりのぞく」治療が行われています。